ポコはそこの若いお兄さん先生たちが大好き。
いや、
「大好き」
なんてもんじゃない。
もう本当に
だいすき
フォントも36になっちゃうし
文字の色だって赤になっちゃいます。
教室に行く前はほぼ毎回
「体操教室きらい〜行きたくない〜」
とか言うくせに
いざ到着すると猛スピードで体操服に着替えて
更にスピードアップして教室まで走り
クラスが始まるまで教室の中でクルクル走り回り
始まってもクルクル走り回ってる。
そしてそのクルクル走り回ってるときと体操してるときの間は
若いお兄さん先生たちにからみまくり
ベタベタ体を触るわ
手をつなぎに行くわ
で
いつか警察につかまる・・・
と、母は苦笑いしながらガラスの向こう側に座って
やっぱりベタベタ先生たちを触りまくってるポコを眺めるのであった。
もちろん逆上がりやら側転やら跳び箱やらしてる雄姿も見れるけど
そんな逆上がり逆セクハラポコは
クラスが終了した後も
若いお兄さん先生たちにベタベタからみ
先生たちは優しいので、そんなポコと体をはって遊んでくれる。
それはそれはポコの姫魂をくすぐってくれるので
「着替えて帰ろう」と言っても
召使ママのことなんかちっとも聞いてくれない。
それを察してくれる素敵な先生たちは
しばらくすると
「ポコ着替えてきな」
などと言って促してくれる。
この間も先生にそう言われ
私も
「先生にかわいい服見せてあげな」(ママが選んで持ってきた服はジーンズだけど・・・と言う思いは無視して)
とポコの気分を盛り上げると
「わかった」
とようやく着替えに行ってくれた。
そんな姫ポコはやっぱり猛スピードで着替え、
召使ママのことなんかお構いなしで
ヒューっと飛ぶように更衣室から出て行ってしまった。
大急ぎで後を追うと
「着替えてきた〜でもジーンズだけど・・・」
と、先生の前で予想通りがっかりするポコ。
『やばい、ポコがキレるかも』アラートが頭の中で鳴ったその瞬間
先生が気を使って
「ポコかわいいよ」
と一言。
そして
「先生もいつもジーンズだしね。先生、ジーンズとかそういう格好結構好きだよ。」
と。
せんせーい、なんて気が効くの〜、とポコじゃなくて私が先生にベタベタしたくなったところで
ポコがいきなり
「ねーママこれ読んで」
と絵本を差し出した。
ポコ、先生のコメント無視
フォント18くらい、色はまだ黒
ちなみに持ってきた絵本は「月に代わっておしおきよっ」の「せーらーむーん」
その横で先生はまだ気を使って
「先生はね〜西海岸風の格好とかね、けっこう好きよ」
と、続けてポコの気分を盛り上げようとしてくれたところで
ポコは
「ね〜ちょっと うるさいんだけど」
と先生に一言。
なんて恩知らずな
フォント36、色は赤
そして
「ねー早く読んで」
と召使ママに命令するのでした。
そんなポコが差し出した本は
実写版絵本「美少女戦士セーラームーン」・・・・。
こんな恥ずかしい絵本を若いお兄さん先生の横で読ませるのかポコよ
と、ちょっと小さめな声で「私の名前は月野うさぎ!」とか読むと
「ねーちょっと聞こえないんだけど」
とコメントされた。
てな感じで・・・
5歳になっても
誰の前でも
姫パワー全開のポコなのでした。
そして母は相変わらず召使扱いなのでした。